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その26    02・10・20  「りんごのちから」

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写真は倉庫用のハウスが大体立ったところでのスナップ



皆さんこんにちは。お元気でお過ごしでしょうか。朝晩ずいぶんと冷え込むようになり、時々ストーブをつける日も出てきました。久しぶりの薪ストーブの出番。季節の巡りははやいなあ。あ、そうか、4月の終わりまではストーブを使うので、半年使ってなかっただけでした。


1週間ほど前の夜に降った雨が山の上では雪になっていたようで常念岳・大天井岳には早くも真っ白な初冠雪です。一番上は白い雪、その下は赤や黄色に色づいた山の木々、その下はまだ緑残る里の風景。安曇野の秋はほんとうにきれいです。

りんごの収穫が始まったので今回の農場だよりにはりんごという食べ物がどんな働きをもつ食べ物なのか、文献なども調べてみて紹介したいなあと図書館へ行き探してみると何冊か見つけることができました。最近は健康ブーム、健康食品ブームで、いろんな食材のいろんな栄養素・含有成分等が事細かに紹介されたり宣伝されたりで、その情報量の多さに受け取るほうも戸惑ってしまうことしばしばですが、今回の紹介もなるべく「要点をかいつまんでわかり易く」を心がけて書いてみたいと思います。

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<りんごの食品としての栄養性・機能性について>

その1@
りんごに含まれる食物繊維のペクチンについて。水溶性食物繊維。最近よく言われる腸内の善玉菌(乳酸菌など)のえさになるもので腸の働きを整え、人体に有害な物質を体外に排出する働きをもつ。ペクチン摂取が減り善玉菌が腸内にすみにくくなると悪玉菌が増えてくる。肉類または脂肪過多の食事は悪玉菌を喜ばせるもと。


悪玉菌は腸の内容物を腐敗させ、人体に有害な物質を産生する。発ガン性のものがこの中に含まれることからこのことが大腸がんの発生率と大きく関係し、ラットへのりんごペクチンの投与試験でも明らかに大腸がんの発生を抑える働きをすることがわかっている。またペクチンは、肝臓を通して無毒化された元発ガン物質を再び発ガン物質に変えてしまう腸内のβーグルクロニターゼの働きを直接的に抑えることがわかっており、肝臓ガンの予防にも大きな力となっている。(強い抗がん作用)

その2@
ペクチンの持つもうひとつの働き。その物理性について。ペクチンが腸内で水分を含むと寒天状に固まって消化吸収されずそのまま排泄される。つまり便秘のときは便のかさを増やして押し出し、下痢のときは余分な水分を吸収して便を程よい状態に固める働きをしてお腹の調子を整える最良の物理性を持つ。(便秘・下痢などのオツウジトラブルの改善効果)

その3@
ペクチンのもうひとつの働き。腸内でコレステロールまたはコレステロールから作られる胆汁酸を吸着し体外に排泄してしまう働きをもつ。コレステロール由来の高血圧、動脈硬化などの起こりにくい体を作る。

その4@
りんごの持つポリフェノールについて。ポリフェノールとは緑色植物が光合成で作り出す糖分の一部が変化したもので強い抗酸化力をもち、活性酸素の攻撃に弱い細胞膜で抗酸化作用を発揮し(活性酸素の発生を抑制、活性酸素を消去、酸化によって傷ついた細胞の修復の3つの働き)体の酸化を抑える。ポリフェノールの中にもいくつか種類があり、りんごにはケルセチンと呼ばれるポリフェノールが含まれる。抗酸化物質は発ガン抑制の働きがあり、プロセスの最初の段階で発ガン物質が遺伝子に入り込むのを防ぎ、発ガン物質を細胞から追い出す働きを強め、細胞の異常増殖を防ぐ。またもともと人体が持っている遺伝子の傷を修復する力も強める。(ポリフェノールの抗酸化作用、抗がん作用)

その5@
他の果物に対して含有率の高いカリウムについて。カリウムにはナトリウム(塩分)を吸着して体外に排出する性質があるため、血圧降下作用が高いので高血圧症状の人に効果がある。高血圧は心臓などに負担をかけていることになるが、薬よりも体質を食事によって改善することが望ましい。(血圧降下作用)

その6@
クエン酸・リンゴ酸(有機酸)の働きについて。ともに疲労回復をスムーズにする物質。また胸やけ、むかつきを鎮める働きなどもある。肉体・精神ともに癒すことのできる食べ物。リンゴの甘い香りが心を落ち着ける。(身心の疲労回復作用)

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何冊か調べてみましたが、特にガンに対しての抵抗力について詳しく書かれたものが多く、改めて、「へー、そうなんだ」と自分でも勉強になりました。リンゴジュースでもやはりガンに対しての抵抗性があることが新聞記事にもなっていていました。


他にもそういう食品たくさんありますが、リンゴまたはリンゴジュースは「特別なものでない日常当たり前に手に入るもの」という点で生活の中に取り入れやすく、そんなに高価なものでないことによさがあると思います。アガリクスとかサメ軟骨とかプロポリスとかとても素晴らしい食品なのでしょうが、りんごに比べると、スーパーで気軽に売ってるというわけでもありません。


今の世の中にはたくさんの化学物質、合成界面活性剤、環境ホルモン物質などが氾濫し、どうして暮らしていてもそういうものの影響を受けてしまうことが避けられない現実もあります。がん患者が近年ますます増加するのはこうしたことが背景にあるといわれていますね。



また食事の中身が欧米化・インスタント化して、エネルギー・脂質が多く食物繊維・ミネラルの少ない食事を取る人が増えてきて、生活習慣病といわれる病気の原因を作り出しています。それから人間自身のストレス。気持のもち方で人体の免疫力は大きく左右されますね。 


今回はリンゴの持つ栄養性・機能性について紹介させていただきましたが、優れているものだからといって食べ過ぎることもまた健康を損ねます。リンゴの場合、果糖も多く含まれているのでこればかりの食べすぎも問題です。何事もバランスが大切。「一日1個のリンゴで医者要らず」との言葉がヨーロッパにはあるようですが、実際に一日1個を目安に食べつづけてみることを進める文献が多かったです。「リンゴが赤くなると医者が青くなる」なんて言葉もあるそうですよ。他にも何かリンゴについて知っておられる方がおられましたら是非ご紹介ください。


さて皆さんからのリンゴの注文、ありがとうございました。
10月下旬からのふじがまだたくさんありますのでまだの方はよろしくどうぞ。数に限りはありますがお徳用のキズリンゴもあります。オリジナルデザインの箱が10月24日ごろ出来上がってくるのでその箱に詰めて出荷させていただきます。お楽しみに。

-----おぐらやま農場の林檎 宅配のご案内----
*千秋(9月下旬)甘酸適和のコクのある美味しい林檎・・・・・・終了しました。
*王林(10月中旬~下旬)甘味強く香りに独特のよさのある青林檎・・・・・予約で
いっぱいになりました。
*ふじ(10月下旬~)甘味・美味しさ最高。保存性最高。林檎の王様

*5キロ箱(2200円税込) と 10キロ箱(4200円)です。
*別に送料5K450円、10K600円(それぞれ東北以北、大阪以西は200~400円プラス)。
*キズリンゴもあります。5k-1500円。10k-2900円。送料は同じ。(数に限り
があります)
*ご希望の方はキロ数と箱数、お届け希望時期(10~12月の上旬・中旬・下旬でお書
きください)郵便番号・住所・氏名・電話番号を明記の上、電話・ファクス・葉書・
Eメールでお知せ下さい。代金は振込用紙を同封いたします。 
  

*贈り物にされる方は依頼主と送り先の両方の上記項目を連絡いただければこちらから直接発送できます。のし紙が必要な方はその旨お書き添えください。代金は依頼主の方へ振込用紙を郵送いたします。

*林檎ジュース贈り物箱入1L×3本(2000円)と普通箱入1L×6本(3600円)が11月上旬からあります。果汁100%。健康飲料そのものです。

*それでは皆さんからのお返事、こころよりお待ちしております。


写真は倉庫用のハウスが大体立ったところでのスナップ。紺野君、何とか形にはなりましたよ!
ますます寒さに向かう季節、皆さんお体に気をつけて。また次回まで。
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その25    02・10・03   「籾殻のこと」

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写真は紺野君、バックホーでハウスの柱を埋める溝を掘ってくれてます



台風21号は特に被害を出すことなく通り過ぎました。千秋の収穫が始まり、注文をいただいた方へ発送をしています。桃のときもそうでしたが、りんご箱の中へ一枚のメッセージ(というとちょっと大げさか?)を入れさせてもらっています。


本当はりんごそのものだけで充分なのかもしれませんが、そのものにまだはっきりとした確信のない新米百姓はどうしても他の手段でフォローアップせざるを得ない?といったところでしょうか。私としてはこれからの「食の営み」・「農業の形」を描くとき、生産する人と食べる人が食べ物を通して心と心のつながりを持っていけるようにとの希いから一言書かせていただいてます。まだりんごが手元に届いてない人がほとんどでしょうから、ここで紹介させていただきます。


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皆さんこんにちは! この度はおぐらやま農場のりんごをお届けさせていただきありがとうございました。今年の初めから実質独立して農業を営む事にした私達にとって、この秋ははじめてのりんご収穫の季節。お届けしたりんごたちはどんな味がしたでしょうか。


まだ雪が地面を覆っている頃からその上を踏みしめて、地元りんご農家の方に剪定を手取り足取り教えてもらいおぼつかない手つきで鋏や鋸を振るった冬。ほんと寒かったです。零下10度にはなる朝、服を6枚ぐらい着込み、防寒靴下、防寒長靴、上下の防寒着、毛糸の帽子、手袋とその上にゴム手袋、タオルのほおっかむりと、目だけ出しての格好はなんかアヤシイゾ・・。狐とか何か鳥の足跡も雪の上に見つけました。春に向かうごとに雪が融けて地面が顔を見せ始めたときのなんともいえない嬉しさ。ここは雪国と言うほど大げさではないですが、寒い地方に暮らす人々にとっての春の訪れはそれはそれは特別なことなのだなあと体中で実感したものです。


4月の終わりごろからは真っ白なりんごの花がこの地域全体を埋め尽くし、花摘み、摘果とりんご農家は大忙し。僕らもがんばったつもりですが、まだまだ素人の域を出ず、簡単のように思えて、思ったようにはいかないりんご作りの奥深さを思わされました。8尺梯子の一番上まで登って見渡すと一面のりんご畑と安曇平、雪残る白馬連峰・妙高山、美ヶ原・鉢伏山。よくもここで農業をはじめられたものだというのが正直な気持でしょうか。


夏の仕事は草刈です。草の管理は人それぞれ考え方がいろいろあり、やり方もそれぞれですが私のお師匠さんの大倉さんは減農薬・草生栽培を実践しており、除草剤・わらマルチなど一切使わず、特別ミネラル入の有機肥料が撒かれた畑に青々と草を生やしてそれを刈り込むことを繰り返し、土中に豊かな有機質層と生物相が護られて、その中にりんごの樹が立っている状態を作ります。「草が土壌を作り、土壌がりんごをつくる」のだそうですが、果たして私にどこまで理解できているのでしょう。


おぐらやま農場は今年除草剤はまったく使いませんでしたが、殺虫剤・殺菌剤などの防除は大倉さんのように慣行農法の半分で済んでしまうほどのことはできず来年への課題ですが、マスコミで報道のあった使用禁止農薬や、過剰散布、収穫時期近くの果実への散布(ホルモン剤も)などは特に気を入れて一切やっておりませんのでひとまずご理解ください。「ひとの命に責任の持てる食べ物を作りたい」というのが私達の最大の目標であり、ねがいであります。


そして収穫の秋。一つ一つ大事に箱詰めしてやっと皆さんの元へお届けすることができました。安曇野は冬の寒さと、夏から秋の日中の寒暖差と、高原特有(私の家は標高770メートル)の湿度の低さと、幾筋もの川が作り出した豊かな扇状地と、日本有数の年間日照時間と(つまり晴れる日が多い)、美味しいりんごを作るにはすべての条件をそなえた土地柄です。


北アルプスから沁みだす清冽な水のよさから美味しいお米の産地でもあります。りんご箱に使っている籾殻も昔風のやり方で少し扱いにくい方もおられると思いますが、燃やして有毒ガスなどがでる資材を使うより、安曇野らしさがでればと思いこれでやることにしました。


それでは、この土地の自然条件が作り出したりんごたちをどうぞご賞味ください。皆様からの感想、ご意見お待ちしております。

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地元のライスセンターは稲刈りの後の乾燥・籾摺り作業でフル回転で動いています。タンクに貯められた籾殻を、りんご箱の中の緩衝材として使うために、軽トラの荷台にコンパネを立てて積み込み、うちの畑の貨物コンテナの中へ全部で7往復、約15立方mを運び込みました。今年の分はこれで足りるでしょう。


ほこりっぽいので頭が真っ白になりましたが、摺りたての籾殻はとても香ばしくいい匂い。りんご箱を開けて黄色い籾殻をかきわけ赤いりんごが顔を出すあたり、自分のことながらなかなかいい感じであります。大倉さんの話によると、地元農家の方でも籾殻でりんご箱を詰める人はもうわずかだそうです。最近はモールド、発泡スチロール等の薄型成型トレイに大きさごとに分けてつめていくのが主流になっていますが大倉さんが籾殻で詰めているのを見た時から僕もこれでやろうと決めていました。


荷造りするその場に「美しさ」が感じられたからです。籾殻の確保や運搬、管理場所などで仕事を増やしてしまう面はあるものの、出来上がりのこの雰囲気は捨てがたく、しばらくはこれでやらせてもらいたいと思っています。


今日、ある方からメールを頂きました。 

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こんにちわ!台風の被害はどうでしたか?畑は避難できないから本当に心配です。ところでお宅のりんごは皮ごと食べてますか?普通は農薬が怖いから皮をむいて食べますが、風和ちゃんはどうしてますか?

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「農薬が怖いので皮をむいて食べる」との話、実際にりんごの皮の農薬残留検査をしたことが無いので何ともいえませんが、確かに風和に皮ごと丸かじりさせたこと、反省せねばなりません。


先に書いたように現段階では私の畑には農薬が撒かれています。農薬と一口に言ってもいろいろありますが、理想と現実のギャップに説明する言葉も濁りがち。だけど嘘はつけませんね。


「周りも撒いてるよ、農薬なしでつくるなんて無理ですよ」なんて開き直るのも能がない。早い話、私の力量がまだそこまでいってないということ。一年一年、自分の目指す理想のりんご畑に近づけるようやっていくしか自分の進む道はありません。聞きたいことがありましたらなんでも聞いてくださいね。


僕もそういう声を励みにいろいろと勉強していきたいと思っております。「人のいのちに責任の持てる食べ物を作りたい」と思っていても、何をどうしていけばよいのかまだまだ全部わかっているわけでなく、実際の中で学ばなければいけないことが毎日あるのです。


紺野龍太君というオーストラリア帰りの若者(26歳)がパイプハウス作りを手伝ってくれました。何度か経験がある人だったのでいろいろ教えてもらい大いに助かりました。彼、これまでの経歴がなかなか面白い。


鶏・牛の精肉場で包丁を握り、農業機械の整備係、建設現場での土木作業、重機のオペレータ、野菜の栽培(主にねぎなど)、20アールの連棟ハウスをほとんど一人で作った経験もあるとか。オーストラリアではスキューバダイビングのライセンスを取り、ズッキーニの農場で季節労働者をやり、馬の魅力に取り付かれ牧場に住込みで働き、観光船の中で働きながらあちこち旅して、ようやく帰ってきたとか。


うちへの滞在はわずか2泊3日でしたが、温泉から出た後、「やっぱり日本は温泉があるからいいよなー」としきりに言っておりました。写真は紺野君、バックホーでハウスの柱を埋める溝を掘ってくれてます。
いろんな人たちが関わってくれて少しずつこの農場の形が作られていく。「人と心を繋いで生きていく」という私のテーマがここにあります。


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お知らせ

その1・千秋がまだ15箱ほどは残っています(樹の上で)。 昨日送った方からさっき電話で「こんな美味しいりんごは初めてだよ!」といってもらいました。(これホントの話) そこまで言ってくれますか!!と思いましたが、あー嬉しかった。たまたま美味しいのに当たったのかも知れませんが、皆さんもいかがですか。 
王林もあと10日ほどで採れ始めると思いますのでどうぞよろしく。

その2・キズりんごもあります(千秋・王林・ふじともに)。見かけはやや悪いですが美味しさは変わりません。5キロ1500円、10キロ2900円です。(送料は同じ。5キロで450円。大阪以西、東北以北はプラス200~400円。)

では皆さん、また来週までごきげんよう。北アルプスではもう雪が降っているとか。
寒い安曇の冬がだんだんと山を降りてきています。
よろしくっす!!

おぐらやま農場

Author:おぐらやま農場

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