畑が教えてくれたこと 2016年2月ニュースレターより

畑がおしえてくれたこと2

< りんごの「規格外」 >

先日、地元紙に安曇野市の北隣にある松川村・大町市のりんご農家の方たちの記事が出ていました。「小さなりんご」に焦点を当てた取り組みだということです。
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規格外小玉リンゴ 大町・松川でブランド化へ

大町市と松川村のリンゴ農家7人が「bite sized apples club」(バイト・サイズド・アップルズ・クラブ)を結成し、規格外の小玉リンゴのブランド化を進めている。リンゴの消費が伸び悩む中、都会の若者や女性をターゲットにファンを増やし、小さいからこそ食べきれる手軽さ、見た目のかわいさ、携帯性などを売りに価値を高め、新たな市場開拓を狙う。

「bite sized apple」(以下バイトサイズ)は、丸かじり、食べきれるリンゴという意味。大きさはテニスボールほどで200グラム前後。品種は問わず、1個100円で販売。名称の商標登録を出願中だ。

「味は普通のリンゴと変わらないのに、小さく規格外というだけで、取引価格は贈答用リンゴの20分の1程度。このまま加工用ジュースにされるのはもったいない」。2年前、県農業改良普及員として大北地域を担当していた高橋博久さん(48、現上伊那農業改良普及センター勤務)が、これを何とかしたいと生産者に働き掛けたのが始まりだ。

高橋さんの呼び掛けに20~70代の7人のリンゴ農家が応え、クラブを結成。「小さいからこそ価値がある。今まで見向きもされなかった小玉リンゴに光を当て、リンゴの消費拡大、農家の収入アップにもつなげたい」

会長を務める松川村の外川果樹園3代目の本多曜介さん(21、松本市新村)によると、近年、リンゴを買わない、食べない若い世代が増えているという。 ミカンは手で皮をむき簡単に食べられるが、リンゴはナイフや包丁でむく手間が余分に掛かる。1人暮らしにとっては面倒で、1人では食べきれずに残ってしまうのも敬遠される理由という。

本多さんは「バイトサイズは、1回で食べきれ、子どもや高齢者にもちょうどいい大きさ。見た目もおしゃれでかわいく、登山客の携行食にも最適」と魅力を語る。


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このグループの皆さんと面識はないのですが、農家自らでブランドを作って販売戦略を立て実践したりする動きがなんとも頼もしく思うのは私だけではないはず。若い人たちや新規就農の面々と100年前から続いているベテラン農家もあるということで、そんなバランスのいい活気のあるグループです。

おぐらやま農場は独立就農して16年目になりますが農産物の販売はほぼ個人顧客の方へ自力でやってきたので、農協さんや公設市場への出荷はほとんどないのですが、安曇野市内のほとんどのりんご農家は農協さんや市場での規格に合わせて撰果・出荷しなければなりません。

農協さんや市場に出すと売り先に困らないので販売にかける時間も労力も資材も思考もなくていいので、生産だけに専念できるというメリットの反面、貿易自由化のこの時代では国内価格が下落し、さらに中間経費を差し引かれて農家の販売する価格が下がり(りんごなどでは農家手取りは小売価格の3割程度)、そして規格外のものは前述の記事の通り20分の1程度の価格になること(栽培技術にもよりますが2割程度は見ておかなければなりません)、そして当事者ではないですが私から見れば最大の問題は栽培方法(剪定や摘果のやり方、農薬散布・肥料の撒き方など)にも規格が作られて管理されるという事があります。

小玉りんごに「バイトサイズアップル」と名前を付け、光を当てて販売するというのは「規格外りんご」を少しでも減らして、収入につなげようという取組だと思うのですが、おぐらやま農場では以前から「まるかじりりんご」という名前で小玉サイズのりんごを販売していました。「バイト」は英語で「かじる」という意味ですので、内容は同じなんですけれど、英語にならない辺りが農場主の田舎っぽい性格から来てしまうのは仕方がないですね。

私達は「自力販売する」という大前提で、それを応援していただいているお客さまのおかげで何とかやってきましたので、「規格」は自分で設定して、それに納得のいく皆さんへお届けする形になり、「規格外」というものがほとんど出ません。「まるかじりりんご」も初めから立派な規格です。農協さんや市場で常識的な価格でとってもらえないのでその部分を「自分たちで規格化してブランドにしよう」という前述の取組みも、小玉サイズが軌道に乗れば、きっと全部の規格を自分たちのブランドにしようとなってくるでしょうし、ぜひその方向へ進むべきだと思います。そうすれば栽培方法の規格という足かせもとれて、より消費者の皆さんにも栽培者自身にも恩恵のあるりんご作りが展開できるはずです。

おぐらやま農場が「まるかじりりんご」として販売してきたのは、「皮ごとかじってもここのりんごなら安心して食べられる」というものを届けたいんだという農場からのメッセージです。消費者の皆さんは通常のりんご栽培に多くの農薬が散布されていることを知っています。国の定める使用基準内ではあっても、少しでもそのリスクを下げたいから皮をむいて食べようと思う方がとても多いのです。

「小玉りんごをまるかじりしよう」というブランドを作っていくのであれば、そこから目を背けてはいけない。青森の木村さんのような無農薬栽培がすぐには難しくても、その山頂に続く道を探し、登れているかどうかを自らに問う。「まるかじりしてください」という言葉にどれだけの意識と実践を込められただろうかを問うのです。 

ここでおぐらやま農場でのりんごの「規格」を改めて紹介したいと思います。ふじりんご収穫後に撰果作業をして、「大玉」・「中玉」・「家使い用」・「まるかじり」・「保存用」・「ジュース原料用」「畑行き」と、概ね7種類の「規格」に分類しています。全て「規格」です。

*「大玉」・「中玉」りんごは大きさが基準内に(中玉は240g以上、大玉は310g以上)おさまり、熟度がしっかり進んで、一応キズや実ワレなどがなく、形もある程度揃っているものです。

*「家使い用」りんごは、小キズ・ツルわれ・こすれ・日焼け・変形など見栄えに問題があっても、食味で美味しく食べられるものを揃えます。大キズや傷みの出ているものは保存性の問題で入れないようにしています。

*「まるかじり」りんごは170~240gのりんごで、小粒だけれど美味しく食べられるものを揃えてあります。携帯に便利。おやつにピッタリ。おぐらやま農場では家使い用が売切れてから販売に出します。今年度も受付開始しましたのでどうぞご注文ください。

*「保存用」りんごは完熟しきっていない(ミツ入りがない)ものを揃えます。「青味」とも言います。これは完熟していないことがかえって保存性を良くするので、春になってから食べるものとして最後の出荷予定です。収穫から時間が経つと酸味がだんだんとまろやかになり、置いた方が美味しいのです。

*「ジュース原料用」は上記5分類から外れたものだけれど、傷んではいないものです。大キズ品、ツルわれの大きいもの、実の柔らかくなってしまったもの、野鳥のツツキ、小粒すぎるものなどがここになります。「りんごジュース」・「人参りんごジュース」の原料とすれば美味しいジュースが製造できます。

*最後の「畑行き」は傷みが進み、ジュース原料には不適のものを、もみ殻・キノコ廃菌床と混和して畑の微生物のご飯に。りんごの糖分が土の発酵スターターとして活躍してくれますので土の中のバクテリアたちは大喜びでしょう。 (あきお)




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