畑が教えてくれたこと ニュースレター7月号より

畑がおしえてくれたこと2

< 季刊誌「安曇野文化」への寄稿 >

安曇野市には教育委員会主導で発刊されている季刊誌「安曇野文化」というものがあり、その編集委員の方から声をかけていただいて、ウーフホスト農場をテーマに寄稿することになりました。農繁期真っ盛りの中、締切に数日遅れつつも、どうにか提出したものを皆さんにも読んでいただきたく、掲載させていただきます。


< 「地域に活力を」欄へ >
私達は16年ほど前にご縁のあった三郷の小倉地域に新規就農させていただき、果樹園・野菜畑等耕作しながら生計を立ててきました。地域の皆さんに時に迷惑をかけて叱られたり、時にアドバイスをもらって励まされたりと、様々な関わり・交わりのおかげで、これまで営農を続けることが出来ました。本当に感謝しております。


昨年、仕事の関係で知り合いになった中萱の野本教子先生が、我が家でいつも見かける若い外国人たちの様子に興味を持たれて、「いったいどんな人たちがこの農場へ来ているのですか?」と質問いただいたことが、今回の原稿を書くきっかけとなりました。


私たちは10年ほど前から「ウーフ(WWOOF・World Wide Opportunities on Organic Farms「世界に広がる有機農場での機会」の頭文字です。)のホスト農場」に登録して、年間数十人のウーファーさん(ホスト農場でお手伝いを希望して我が家に滞在する人をこう呼んでいます)達を受け入れています。現在国内に500以上のホストさんがいます。


日本人が2割ほど、台湾や香港・シンガポール・タイなどの東南アジア系の人に人気があり、欧米系の方もきます。長い人は数か月~1年近く、短い人は1週間程度の滞在で、人により目的もさまざまですが、ほとんどが10代後半~20代の若者たちですので、将来の生き方を模索したり、自分探しの旅の途上といった人が多いのは当然でしょう。ウーフではホストとウーファーでお金のやり取りをせず、「農作業のお手伝い」と「食事・宿泊」の交換をするのが特徴ですのでお金目的の人は一人もおらず、「有機農業を学びたい」、「日本語のトレーニングをしたい」、「日本の生活や文化を知りたい」、「面白そうな暮らしをしている人に会ってみたい」など、ホスト農場で出会う人や農作業体験、田舎暮らし体験から何かを学びたいという人たちが、私たちの農場を尋ねてやってくるのです。「労働」とは質が違うので「労働ビザ」は必要ありません。(入国管理局で揉めない為にもここの線引きは結構重要です。)


もちろん私達がホスト農場を続けているのは「農作業のお手伝いに来てもらいたい」という目的がはっきりとあります。新規就農で親戚も知り合いもゼロからのスタートだった私達にとって、丁寧な世話が必要の果樹園・野菜畑を切り盛りしていく為にウーファーさんに来てもらうのは有り難い事。ただ、それだけが目的であるならきっと10年以上も続いていないと思います。家に知らない人が次々やってくる、しかもほとんどは日本語の解らない外国人。3食毎日用意して、話し相手にもなって、農作業も素人同然で、一から手取り足取り教えたと思ったら覚えたころに帰っていく。社会で仕事などしたこともない若い子たちには多くを求められない場面もありますが、受入側がそれを工夫していくところに面白味があります。


これを自分たちの生活スタイルとして選択するのは農業者としてマイノリティであることは自認しますが、こんなことが楽しく面白くやれているのは、心の広い妻の存在抜きには語れません。農家の暮らしを縁の下で支え、3人の子どもたちの母親であり、ウーファーさん達のよき相談相手になり(私より彼女の方が英語は達者ですので)、いつも力の抜けた明るさでみんなを安心させてくれています。僕も彼女もきっと若い人たちを受入れすることを通して、成長させてもらっているのだと思いますし、「人間を信じられる」経験が、子ども達の心の発達にも影響しているように思います。


例えば今はマレーシアの農業大学の学生が4人、農業研修をかねて来ています。彼らは敬虔なイスラム教信徒。毎日5回のお祈りは欠かさず、ちょうど6月上旬から7月上旬まではラマダン(日中は断食をする儀式)期間にかさなりましたので彼らは朝2時過ぎ(朝じゃなくて真夜中)に起きて、寝る前に用意した食事を食べ、夜7時過ぎの夕食までずっと食べ物も飲み物も水さえも口にしません。しかし、その期間中も全くそれまでと変わらずよく働き、食事準備や家の掃除なども率先してやってくれる気持ちのいい4人の若者たち。日本においてマスメディアに登場する時のイスラム教は過激派のテロリストとセットで出てくることがほとんどなのに、日常の暮らしを共にした時に感じるイスラム信徒のなんと平和的な精神。このギャップに気付かせてくれるのもウーフならではの醍醐味と言えます。 


安曇野市には現在6か所のウーフホストがありますが、もし10か所も20カ所も個性豊かなウーフホストが増えて、国内・国外の旅人や若者たちに、仕事の楽しさや生きていくことの素晴らしさを共有できる空間が数多く生まれてくると、この安曇野という町が「ウーフの聖地」として発展していく日が来るかもしれない、などと妄想しているのです。やってみたい方いませんか?(ウーフホストは専業農家でなくても大丈夫。持続可能な農やエコロジカルな暮らしを目指している場所ならエントリー可。事務局の審査あり。)


< 桃畑にて >
ウーファーさん達に桃の袋をかけてもらう前に、桃の仕上げ摘果を私がやっております。問題になるものは一つ一つ確認して木から外し無駄に袋をかけないようにします。樹上に着けておきたい着果数も頭に入れつつ、「つけるか」、「落とすか」総合判断力が求められるので、約14000個全て責任を持って農場主が見回ります。そのあとをウーファーさん達が袋をかけながら追いかけてきます。


下の写真は理由があって木から外した実の例。親指のところから時計回りに、①穿孔(せんこう)病。強風・強雨等で果実表皮や葉っぱにウイルスがとりつき黒い穴をあけてしまうのです。桃農家はこれが怖くて殺菌剤を小まめに撒き続けます。②次が枝ずれ。強風の多い年は傷果が多く出てしまいます。③一番右は核ワレ果。桃の縫合線と言われる線の左右で大きさにバラつきがあるものは中の種が割れている可能性が高い。味に渋みが出やすく極力外しておきます。④下の実はヘタの右横にカメムシが吸汁したあとが見えます。果実が大きくなってもあばたのような跡が残ってしまうのでこれも極力とります。選別に合格した選ばれたものが、皆さんのところに届く桃になります。お楽しみに! (あきお)

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